第5回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクールのレポート
8月2日、渋谷区文化総合センター大和田の「さくらホール」で開催された、第5回 Shigeru Kawai国際ピアノコンクール。今回のコンクールには、世界22カ国から324名が参加し、ピアニストたちの技術と情熱が会場を包み込みました。特に注目されたのは、スペインの17歳、ギジェルモ・エルナンデス・バロカルさん。彼は見事に第1位と聴衆賞を手にしました。
ギジェルモ・エルナンデス・バロカル 魅力の正体
ギジェルモさんは、2019年のペルニク国際ピアノコンクールで第1位を獲得した栄光を持ち、2021年には若い演奏家のコンクールでも優勝。今回の受賞で、彼は名実ともに若きピアニストとしての地位を確立しました。「第1位に選ばれた瞬間、感謝や喜びに満ちあふれていました。家族や友人、先生への感謝を忘れずに」と、彼は語ります。日本での素晴らしい思い出を胸に、ギジェルモさんは「Shigeru Kawai」に強い信頼を寄せています。彼は、「どんな環境でも安定した音が出せる楽器」と称賛し、その独特の音色に魅了されています。
他の優秀な出場者たち
ギジェルモさんの後を追う形で、日本からは大山桃暖さんと朴沙彩さんがそれぞれ第2位、第3位を獲得。19歳という若さで、両者ともに今後の活躍が期待されます。第4位には山本悠流さん(25歳)が、お次に第5位にはラファエル・キリチェンコさん(ポルトガル・29歳)が、第6位にはピエトロ・フレサさん(イタリア・25歳)が名を連ねました。
審査員の総評と聴衆賞の意義
コンクールの審査委員長、植田克己氏は、参加者の演奏レベルの高さに驚嘆し、協力してくださった関係者や聴衆の皆様への感謝の意も表しました。このコンクールで使われたShigeru Kawaiのフルコンサートピアノ「SK-EX」は、多くの若者にとって自分の技術を試す大切な舞台であり、刻々と成長するための理想的な環境を提供しています。
聴衆賞についても触れたいところです。ファイナル進出者の中で最も多くの支持を集めたギジェルモさんがその栄誉を受けました。これは聴衆が直接投票して選ぶもので、参加者たちの演奏を評価する貴重な機会となります。
来年のコンクールを期待して
今後もこのコンクールでは、次世代の才能を見出し、育成することを目指して活動を続けるとしています。演奏の様子はYouTubeでアーカイブされているため、関心のある方はぜひチェックしてみてください。この若き才能たちの成長を見守りつつ、次回のコンクールを楽しみに待ちたいと思います。