音楽の未来を切り拓く『Eleven Music』の誕生
2023年10月、米国ニューヨークに本社を構えるElevenLabsが新しいAI音楽生成サービス『Eleven Music』のローンチを発表しました。この革新的なプラットフォームにより、クリエイター、アーティスト、企業、そして一般ユーザーは、自然言語のプロンプトを用いてスタジオ品質の音楽を簡単に生成できるようになります。AIオーディオ研究のリーディングカンパニーとして知られるElevenLabsは、音楽業界との強固な連携を図りながら、権利者保護の価値を尊重し、新たな音楽生成の可能性を提供しています。
『Eleven Music』の特徴
『Eleven Music』の最大の魅力は、無限の音楽の可能性を秘めている点です。ジャンル、曲の長さ、そしてムードを問わず、あらゆるリクエストに応じた楽曲を生成できます。ユーザーはただ「Jポップ」「ロマンティック」「男性の声」といった簡単なプロンプトを入力するだけで、それに合致したメロディーや歌詞を得ることができるのです。
さらに、生成された楽曲は商用利用が許可されており、ライセンスの交渉やカスタム曲の発注にかかる時間とコストを大幅に削減することが可能です。これによって、企業やクリエイターは音楽制作の新たな形を模索することができます。
パートナーシップの重要性
ElevenLabsは、音楽生成モデルの開発において、多数の企業との提携を進めてきました。特に、インディーズレーベルであるMerlin社や音楽出版の大手Kobalt社と連携を結ぶことで、権利者の保護に特化した仕組みを構築しています。この取り組みにより、音楽生成における権利の明確化が進み、創作者やアーティストが自身の作品を安心して利用できる環境が整ったと言えるでしょう。具体的には、このコラボレーションを通じて、次期モデルである『Eleven Music Pro』の開発にも関与できる機会が得られるなど、さらなる展開が期待されています。
企業の声
ElevenLabsのCEO、Mati Staniszewski氏は「音楽におけるAIの進出は自然な流れ」と語り、『Eleven Music』の誕生を嬉しく思うとコメント。また、イレブンラボジャパンの田村元ゼネラルマネージャーも、特に日本市場について言及し、音楽ジャンルや権利者の利益が重要視されている点を強調しました。さらに、MerlinのCEO、Jeremy Sirota氏やKobaltのCEO、Laurent Hubert氏もこの提携に向けた期待を寄せています。
AI音楽生成サービス『Eleven Music』は、今後広がる音楽制作の可能性を示しており、音楽業界全体に新たな風をもたらすことでしょう。音楽の未来を見据えたこの取り組みは、単なる技術革新に留まらず、深い文化的意義も持つといえるでしょう。興味を持った方は、ぜひ公式ウェブサイト(
elevenlabs.io/music)を訪れてみてください。生成音楽の商用利用も視野に入れたこの新サービスが、音楽業界に新たな動きをもたらすことを期待しています。