STU48が贈る朗読劇『炎夏の花』が伝えた平和の尊さとは

STU48が贈るオリジナル朗読劇『炎夏の花』

2025年7月18日、被爆80年という重要な節目を迎えたこの年、STU48の個人ファンクラブ主催による朗読劇『炎夏の花』が広島のエディオン紙屋町ホールで上演されました。この企画は、現代を生きる私たちに「平和」の尊さを改めて考えさせることを目的としており、尾崎世里花、信濃宙花、高雄さやか、原田清花の4名が出演しました。

朗読劇の内容と背後にあるメッセージ

物語は修学旅行で広島に訪れた女子高校生が、原爆によって命を奪われた少女たちとの出会いを通じて「平和」の意味を考えるものです。原爆ドームがかつて人々の暮らしの中心であり、日常が一瞬で奪われる様子を描くことで、観客に深い考察を促します。高校生たちが史実に触れ、次第にその重さを感じ取っていく姿は、今の時代に生きる私たちに大きなメッセージを伝えており、原爆投下の壮絶なシーンは言葉だけでなく声の演技を通して表現され、観客の心に響きました。

特に終盤の場面では、少女たちが広島の地が原爆の歴史を抱えながらも、彼女たちの日常があったことを語ります。その言葉は、心の奥に響き、観客に強いメッセージを届けました。「ここにも普通の生活があったんです。そのことを忘れないでほしい」という叫びは、繊細な演技を通じて深い感銘を与えました。

キャストからの熱い思い

終演後、キャストたちはそれぞれこの作品の意義や平和に対する思いを語りました。高雄さやかは「自然と涙が溢れて、平和文化アンバサダーとして、この朗読劇を通じて平和の重要性を伝え続けていきたい」と述べました。信濃宙花は、現代の女子高生の役柄を通じて多くのことを学び、観客にもこの作品を通じて平和を考えるきっかけになってほしいと語りました。

また、尾崎世里花は幼少期からの平和学習の経験を踏まえ、「平和について知るきっかけになることを目指していた」と抱負を述べました。原田清花は、命の尊さを感じながら、この朗読劇の挑戦を通じて、未来に向けた責任を強く意識したと振り返ります。

平和への願いを込めた再演も決定

STU48のメンバーたちは「炎夏の花」を通じ、観客に平和と命の尊さを真剣に伝えました。この作品が一人ひとりにとって平和を考え直すきっかけとなることを願っています。また、今回の公演のグッズ収益の一部は広島の被爆に関する支援活動に寄付される予定です。

本作は2025年7月25日に東京・池袋のSTU48東京劇場で再演されます。瀬戸内から東京へと平和への思いを届けるこの朗読劇が、さらに多くの人の心に届くことを期待します。