柴田智子の新たな挑戦『MESSAGE FROM VIOLETTA』が再演へ！

新たな時代を迎えるオペラ『MESSAGE FROM VIOLETTA』

柴田智子が手掛けるオペラ『La Traviata』の改訂版『MESSAGE FROM VIOLETTA』が、2025年6月13日に豊洲シビックセンターホールで再演される。

この再演は、柴田自身のオペラキャリアの集大成として位置づけられ、彼女が感じる70歳の現実と「椿姫」のメッセージを重ね合わせた作品として仕上げられている。柴田は、オペラについて様々な経験を経てきた。特に、彼女の心の中にはアメリカのバーンスタインの影響が色濃く残っており、オペラと現代音楽の交差点を模索し続けている。

自らの足で踏み出す再演の理由

『MESSAGE FROM VIOLETTA』では、柴田がニューヨークでの生活を背景にし、歴史を超えた愛の物語が展開される。舞台はNYから始まり、絶望の中にいる青年の物語として描かれ、300年もの時を超えたヴィオレッタの愛のメッセージが彼に届く。

柴田は、昨年の公演時にオペラに普段触れない観客が増えたことに喜びを感じており、再演ではさらに新たな観客との出会いを期待している。彼女が伝えたいメッセージとは、オペラを通じて共感を呼び起こし、現在を生きる人々に何らかの影響を与えることである。

確かな仲間と共に築かれる新たな物語

再演に向けては、信頼する仲間たちと共に創り上げるという点が重要な要素である。音楽アドバイザーには久保晃子が名を連ね、演出監修は三浦奈綾が担当。これにより、柴田ならではの視点が反映された斬新なストーリーが生まれることが期待されている。

また、昨年の公演を通して得た経験を活かし、「長さ」や「上演時間」にも配慮されるとのこと。「オペラは長すぎる」という観客の声も考慮し、必要なシーンを凝縮した形で届けることが目指されている。

魅力的なキャストが揃い踏み

公演には、柴田智子を中心に金山京介（アルフレード）、髙田智士（ジェルモン）、下司愉宇起（ロバート）といった実力派のキャストが揃い、合奏でオペラの世界を彩る。特に柴田は、膝や股関節の痛みを抱えながらも、今再びこの作品に挑む姿勢に、多くの人々から感動が寄せられることであろう。彼女は「もうこの役が演じられなくなる前に、この再演を成功させたい」と語る。