氷川きよし+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~ 渋谷公演レポ
9月4日、渋谷のLINE CUBE SHIBUYAにて行われた氷川きよしとKIINA.のコンサートは、多くのファンを魅了し、大きな盛り上がりを見せました。この公演は、彼らの全国ツアー『KIYOSHI HIKAWA+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~』の中でも特に注目を浴びました。
この日の目玉は、なんといっても新曲「白睡蓮」の初披露。プロデューサーの亀田誠治が客席で見守る中、氷川はステージでこの壮大なバラードを披露しました。「白睡蓮」は、作詞を松本隆、作曲をGLAYのTAKUROが手掛けており、まさに各界の著名アーティストが集結した作品です。この曲は、7月にデジタルリリースされて以降、ファンから注目を集め、CDも9月3日に発売されました。
コンサートは、26年目という節目の年を迎える氷川の新たなスタートを告げるもので、月初めの5月8日に埼玉県での公演を皮切りに始まりました。ライブのテーマ「KIINA'S LAND」では、演歌、ポップス、ロックなど多様なジャンルを歌い、彼自身の表現者としての現在地を観客に伝えます。
開演前、会場は満員の1,900名の観客たちの熱気に包まれ、17:00から始まった公演が期待で高まっていきました。華やかな衣装に身を包んだ氷川が、1曲目として「龍昇鳳舞」で登場すると、その熱気は一気に盛り上がりました。ヒット曲「きよしのズンドコ節」も続き、場内は一体感に包まれ、観客との距離の近さが際立ちました。
トークパートでは、氷川が「こんばんは、貴重なお時間をいただきありがとうございます」と観客に感謝の気持ちを表し、「盛り上がりがすごい!みんなに負けないように頑張ります」と意気込みを語りました。また、1ヶ月ぶりの公演に対し、「コンサートがしたいと思っていた期間が長かったので、本当に嬉しいです」と感慨深げに語りました。
続いて、氷川は着流し姿で和傘を持って登場し、「大江戸出世小唄」を歌い、江戸情緒を演出。さらに、漁師風の衣装に身を包み、灯台のようなオブジェが飾られた船に乗って「きよしのソーラン節」に挑みました。
中盤では、バンドが突然「ハッピー・バースデイ・トゥー・ユー」を演奏。誕生日を迎える氷川に向けてサプライズのケーキが登場し、氷川は「なんかすみません」と照れくさくも嬉しそうに受け取り、これからもみんなの心に寄り添った活動をしていく意気込みを語りました。
後半戦では、再び衣装をチェンジし、黒の羽根をあしらった紫のモンスター衣装に身を包んだ氷川が、「Party of Monsters」を披露。観客も立ち上がって共に盛り上がり、会場の熱気はさらに増大していきます。最後に「限界突破×サバイバー」を歌い上げると、会場は歓声と拍手に包まれました。
アンコールでは、一転して白の燕尾服の氷川が登場し、松田聖子の「赤いスイートピー」を歌唱。歌手を目指すきっかけとなった原点への想いを語り、亀田誠治への感謝も忘れませんでした。新曲「白睡蓮」を再度歌う姿に、観客はその深いメッセージに心を打たれたことでしょう。
公演の最後には、サプライズで再び「Party of Monsters」を歌い上げ、全24曲の熱いコンサートは幕を閉じました。5日にも渋谷で2公演が予定されており、その盛り上がりの余勢を駆って続く公演に期待が高まります。このライブは、新たな音楽の旅路の始まりを思わせる素晴らしいステージでした。