戦後80年を迎える平和の歌が万博で響く
2025年8月に大阪で開催される関西万博で、世界中の音楽家が集結し「平和」という共通のテーマのもと、画期的なコンサートイベントが行われます。この国際音楽プロジェクト、
Songs for World Peace (SWP)は、オンラインのクワイアと現地バンドが融合し、全く新しい形のハイブリッドな音楽パフォーマンスを展開します。
8月6日(広島原爆の日)と8月9日(長崎原爆の日)がこのプロジェクトの中心となります。SWPの共同創始者であるシンガーの
遠山歌子は「このイベントは単なる音楽の祭典ではなく、国、言語、文化を超え、今この時代に届けるべき希望のメッセージを音楽で伝えたい」と語ります。この言葉には、戦後80年が経過しても続く世界の不安定な状況に対する強い思いが込められています。
このプロジェクトには、音楽ディレクターの
中山義恵も関わっており、「参加する全ての声が異なる背景を持ちながらも、一つの“平和”の音楽に融合していく様子は、今の世界にとって非常に重要だ」と述べています。SWPは、音楽を通じて国境を越えた協力を進めており、2020年のパンデミック中に誕生しました。現在、約100カ国からのアーティストが参加する国際的なネットワークを形成しています。
万博内での特別イベント
このプロジェクトの一環として、8月4日には万博の「フューチャーライフヴィレッジ・TEAM EXPOパビリオン」で、平和にまつわる92カ国・112曲を紹介するインタラクティブな体験型展示が行われます。さらに「平和とは何か?」についてのメッセージを共有する掲示板も設置され、来場者が参加できる機会も提供されます。
8月6日:広島に捧げる音楽
広島原爆の日には、万博の最大会場であるEXPOメッセ「WASSE」にて、『ひろしま平和の歌』の英語バージョンが演奏されます。この曲の英訳・編曲を手掛けたのがSWPであり、広島市からの公式委嘱を受けて、この特別なメッセージを世界に広めることが目的です。当日は松井広島市長からのビデオメッセージも上映され、参加者は非常に感動的な瞬間を体験することでしょう。
8月9日:長崎の日のパフォーマンス
続く長崎原爆の日には、「フェスティバル・ステーション」にてハイブリッド・グローバルクワイアの公演が開催されます。この公演では、オンラインで集まる音楽家たちと会場のバンドがリアルタイムで演奏を行い、全く新しい体験を提供します。
出演するアーティストには、
Emily Shibataや
Hannah Fujii Bennet、
Joy Johnson、
Lisa Oduor-Noahなどが名を連ねています。それぞれが異なる文化的背景を持つ中、彼らの声が一つになり、平和の音楽が紡がれる瞬間は、参加者にとって大きな感動を呼ぶことでしょう。
クラウドファンディングでの支援募集
この歴史的なプロジェクトを支えるため、クラウドファンディングも行っています。渡航費や宿泊費、機材費などの資金を募っているのです。目標金額は50万円ですが、支援してくれた方には限定デジタルギフトやサンクスビデオが用意されており、感謝の意を表しています。支援の詳細については、SWPの公式サイトをチェックしてください。
まとめ
2025年、平和を願う声が万博の会場を飛び越え、世界各国に響き渡る音楽の祭典が待ち受けています。このプロジェクトは、対立を超えて人々をつなぎ、希望を届ける力となるでしょう。音楽の持つ力が、未来の平和への架け橋となることを信じています。