障害者と健常者が共生する未来を描く音楽イベント「共鳴の宴」

音楽の力で描く共生の未来

2025年12月4日、東京・増上寺大殿にて開催された「True Colors Festival Special Concert 2025 共鳴の宴」は、障害者と健常者の垣根のない未来を目指した特別なコンサートです。日本財団DIVERSITY IN THE ARTSが主催し、国際会議「SYNC25 アカウンタビリティ・サミット」と連携して行われました。このイベントには、企業経営幹部など約250名が招待され、社会の多様性をテーマにした音楽が繰り広げられました。

日本財団DIVERSITY IN THE ARTSは、2016年に設立以来、アートや舞台芸術を通じて「多様な在り方」を楽しむ体験を提供し、すべての人が居心地よく暮らせる未来社会の実現を目指しています。「True Colors Festival」は、障害をはじめとする多様性を重んじ、誰もが自分らしさを大切にしながら共に生きることを促進しています。

今回の「共鳴の宴」は、2024年のエミー賞を受賞した作品『将軍 -SHOGUN-』の音楽監督を務めた石田多朗が音楽監督を担当し、世界的演劇祭で評価された山田淳也が総合演出を行いました。増上寺の荘厳な雰囲気の中、オープニングでは和太鼓が演奏され、障害者と健常者のダンサーによるパフォーマンス「沈黙の中の音」が披露されました。音と光による演出が、ダンスと太鼓のコラボレーションの魅力を引き立てました。

また、「ちがいとの出会い」では、日本古来の楽器による雅楽と西洋楽器の共演が行われ、日本文化と西洋文化との融合が見事に表現されました。「ともに奏でる」セクションでは、古典的な雅楽の演奏が披露された他、「響きあう声と音なき言葉」では手話を用いた狂言のパフォーマンス「蟹山伏」が上演され、手話と動きを使ってストーリーが語られました。これにより、日本の伝統芸能が国境を越える瞬間が創出されました。

コンサートのクライマックスでは、ピアノと歌による「Over the Rainbow」、アコースティックギターの「Moonlight」、セリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」のカバーと共に、オーケストラによる映画音楽の名曲が演奏されました。名曲エンニオ・モリコーネのメドレーや、ムソルグスキーの「キエフの大門」、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」といったおなじみの曲が流れる中、最後は音楽監督の石田のオリジナル楽曲「常世」で締めくくり、観客の心に深く響く印象的なフィナーレを迎えました。

このコンサートは、障害者と健常者が共に作り上げた舞台であり、そのメッセージは明確でした。音楽の力で築かれた未来のビジョンが、観客の心に響き、共存の可能性を広げる素晴らしいイベントとなりました。今後も「True Colors Festival」は、多様性を尊重し、現実の社会における包摂を促進する取り組みを続けていくことでしょう。これからの展開にも期待が高まります。

詳しい情報は、こちらをご覧ください。

「True Colors SPECIAL LIVE 2025 in ZOJOJI 共鳴の宴主催：日本財団DIVERSITY IN THE ARTS」

（宣伝：キョードーメディアス）