ヤマハがベトナムの幼保園に音楽教育を提供
幼児期は、子どもの感受性や協調性を育てる重要な時期です。そんな中、ヤマハ株式会社はベトナムの幼保園向けに音楽教育プログラムを提供することが決まりました。このプログラムは、ベトナムの主要な園や習い事の口コミサイトを運営するKIDDIHUB EDUCATION TECHNOLOGY JOINT STOCK COMPANY(KiddiHub)と提携して実施されます。
業務提携の背景
2025年7月、ヤマハ・ミュージック・ベトナム(YMVN)はKiddiHubと業務提携を締結。両社は、KiddiHubが持つ顧客基盤やネットワークを駆使して、音楽教育プログラム「Yamaha Music Program for Kindergarten」を幼保園に提供することに合意しました。
この取り組みは、義務教育前の音楽教育が限られているベトナムにおいて、保護者の間で高まる「感性や協調性を育てたい」というニーズに応えるものです。
音楽教育への関心
YMVNは保護者や幼保園経営者に対してアンケートを行い、実施したインタビューの結果、音楽教育プログラムに「関心がある」と答えた割合がなんと7割に達しました。また、関心を示した複数の幼保園でトライアル授業も実施し、授業内容や時間、料金体系を整えました。このように、保護者の期待に応えたカリキュラムが整備されています。
プログラムの特徴
「Yamaha Music Program for Kindergarten」は、3歳から6歳の子どもを対象とした音楽教育プログラムです。このプログラムは、子どもたちの「感じる力」「表現する力」「協調する力」の発達を支援します。また、ヤマハ・ミュージック・スクール認定講師も派遣されるため、より質の高い教育が受けられます。
この音楽教育プログラムは、株式会社 学研ホールディングスによる幼児向けSTEAM(科学、技術、工学、アート、数学)教育プログラム「Gakken STEAM Program(GSP)」内でも展開されます。
拡大の目標
YMVNは、今後3年以内にハノイとホーチミンで200~300の幼保園にプログラムを展開することを予定しています。この取り組みにより、ヤマハの音楽教室の認知度を高めるとともに、将来的な事業の拡大を見込んでいます。
音楽に親しむことができる環境を整えることで、楽器演奏を行う子どもたちを増やし、持続可能な文化の循環を促進します。最終的には、音楽文化自体の発展にも寄与していく方針です。
期待される影響
KiddiHubのCEO、Vu Van Tung氏は「ヤマハの音楽カリキュラムを実装できることを非常に光栄に思います。これまでの経験を生かして、より多くの子どもたちにこのプログラムを届けていきます」とコメントしています。
ヤマハ・ミュージック・ベトナム社長の足立信彦氏も「ベトナムでの習い事市場は拡大しており、KiddiHubとの事業展開が心強い」と語ります。これらの発言からも、両社の音楽教育プログラムの影響力は計り知れないものになるでしょう。
私たちもこの新しい試みに期待し、音楽教育が子どもたちの未来にどう影響を与えていくのかを見守っていきたいと思います。