内田彩が魅せた10周年ファイナルライブの感動の軌跡

2023年9月15日、神奈川県関内ホールで内田彩が10周年を記念するファイナルライブ『Re:1st / Re:birthday』を開催した。彼女は2014年11月のデビュー以来、斬新で多彩な音楽スタイルを展開し、声優音楽シーンでの存在感を示してきた。今回のライブは、昨年11月から始まったアニバーサリーイヤーの締めくくりという意味も込められていた。

昼公演は『AYA UCHIDA Re:1st SOLO LIVE ～アップルミント Baby, Are you ready to go?～』として、2015年に行われた初のナンバリングライブをほぼそのまま再現。一方、夜公演では最新アルバム『Re:birthday』を中心に構成され、内田のアーティストとしての進化した姿が見え隠れした。

開演前、会場は新旧ファンで賑わい、彼女を待ち望む期待感が漂っていた。内田が登場するやいなや、観衆を“アップルミント”カラーのサイリウムで染め上げた姿は、彼女とファンとの深い絆を感じさせるものである。

「アップルミント」で幕を開けると、かつてのデビュー時を彷彿とさせる彼女の赤りんごの衣装と、思いのこもったパフォーマンスが始まった。彼女の歌声は当時の純粋さを保ちつつも、パワフルさを増しており、歌詞のメッセージが心に響く。

続いて披露された「オレンジ」や「Merry Go」では、以前の公演のセットリストをリスペクトした楽曲順が見受けられ、ファンの記憶に残る名曲が次々と登場。彼女自身が語った「10年という歴史をなぞっていく」との言葉に、会場は温かい拍手に包まれた。

中盤では「ピンク・マゼンダ」や「泣きべそパンダはどこへ行った」など、ファンに愛され続けた楽曲が披露された。