松任谷由実の青春を描いた『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』文庫化
日本の音楽シーンで圧倒的な存在感を放つ松任谷由実、通称ユーミン。その彼女の原点に迫る小説『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』が、2025年11月6日(木)に文庫版として発売される。この本は、作家・山内マリコが松任谷由実の少女時代からデビューに至る過程を描いたもので、純粋なノンフィクションとして描かれた青春物語だ。
驚きの背景
松任谷由実は17歳で作曲家としてデビューし、以降は日本の音楽界に多大な影響を与え続けている。彼女の名は幼少期の荒井由実時代にまで遡り、そこに秘められた多くのエピソードが本作には収められている。初めての文庫化にあたり、酒井順子による解説も収録され、読者に新たな視点を提供する。
コメントも魅力
松任谷由実自身も、本書の中で「山内さんの大いなる好奇心が、私自身もすっかり忘れていた愛を、思い出させてくれた」と感想を寄せている。彼女の音楽キャリアの裏にある、特異な少女ひとりのサクセスストーリーを通じて、東京の文化やカウンターカルチャーに彩られた日々が描かれており、その内容はまさに「事実は小説よりも奇なり」と言えるものだ。この言葉が示す通り、ユーミンがどのようにして音楽界での地位を確立したのかを知ることができる。
本書の章構成
本作は豊富なエピソードで構成され、入念な取材に基づく物語が展開される。なかでも注目すべきは、以下の章立てだ。
- - 第一章 八王子の由実ちゃん
- - 第二章 ピアノ、清元、サウダージ
- - 第三章 立教女学院とパイプオルガン
- - 第四章 マギーと立川基地
- - 第五章 らせん階段の家
- - 第六章 フィンガーズ・デイズ
- - 第七章 一九六九年
- - 第八章 カルチエ・ラタン的御茶ノ水
- - 第九章 セブンティーン!
- - 第十章 ハロー、キャラメル・ママ
読者へのメッセージ
本書を手に取ることで、松任谷由実の音楽や彼女が影響を受けた文化的背景を、より深く理解することができるだろう。今やポップミュージックのアイコンとなった彼女の素顔に迫る貴重な機会をお見逃しなく。
著者と書誌情報
著者の山内マリコは1980年に富山県で生まれ、数々の文学賞を受賞している。彼女の作品は多岐にわたっており、特に『ここは退屈迎えに来て』や『あのこは貴族』などが評価されている。新文庫版『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』は、価格990円(税込)で全国の書店及びインターネット書店で購入可能。詳細は
マガジンハウスのウェブサイトで確認できる。
この文庫化により、今以上に多くの人々がユーミンの原点とその背景に触れることを期待したい。彼女の魅力的な音楽の根源を理解するための一冊として、自信を持ってお勧めできる。