イマーシブビデオの密接性
2026-07-14 10:58:19

イマーシブビデオでの撮影距離がもたらす心理的影響を探る研究

近づく体験、感じる親密さ——イマーシブビデオにおける新たな研究



株式会社MESONと博報堂DYホールディングスの共同研究において、180°イマーシブビデオ(以下、イマーシブビデオ)の撮影距離が体験者の「その場にいる感覚」やコンテンツ内の演者への心理的距離感に与える影響が実証されました。この研究は、体験者が演者に対してより身近に感じる要素を探るもので、特にSTU48のライブパフォーマンスを題材としたことが特徴です。

実施研究の背景


この研究では、イマーシブビデオが体験者にどのように影響を与えるのか、特に映像内でのプレゼンス感覚の重要性に焦点を当てました。プレゼンスとは、体験者が映像空間内に自分が「そこにいる」と感じる主観的な感覚を指します。これにより、演者との心理的な距離感がどう変化するかを検証することが目的です。

実験では、STU48の「出航」のライブパフォーマンスを使用し、撮影距離を変えた2つのイマーシブビデオを制作しました。近距離撮影映像(高プレゼンス条件)では、演者から1,200 mmの距離で撮影しました。一方、遠距離撮影映像(低プレゼンス条件)では、演者から7,600 mm離れた位置での撮影となっています。両方の条件で、参加者はApple Vision Proを用いて体験します。

研究結果の概要


撮影距離がもたらす影響


実験の結果、近距離で撮影した映像では、体験者が「あたかもその場にいる」と感じやすくなることが明らかになりました。特に、参加者は映像空間を自分のいる場所として感じるスコアが高く、体験者のプレゼンスが有意に向上したのです。この結果は、イマーシブビデオにおける撮影距離が、単なる視覚的な演出の違いではなく、心理的・情動的な側面に大きな影響を与えることを示唆しています。

心理的近さの向上


さらに、演者に対する心理的距離感も、近距離で撮影した映像を体験したグループの方が大きく上昇したことが分かりました。これは、演者をより親しい存在として認識させる要因となり、特にライブパフォーマンスにおける観客のエンゲージメントには重要な意味を持つでしょう。

研究の社会的意義


この研究結果から、イマーシブビデオやXR技術が、ライブエンターテインメントやスポーツ、教育、観光などの様々な分野で新たな顧客体験を提供する可能性が考えられます。物理的な距離を超えた体験を提供することで、視聴者との心理的なつながりを強化し、より深いエンゲージメントを生む手助けができるでしょう。

今後の展望


MESONと博報堂DYホールディングスは、今後もXRやイマーシブビデオを活用し、新しい顧客体験の価値を探求し続けます。量的な効果を測定しながら、さまざまな分野への応用を目指していきます。新たな技術を通じて、コンテンツと視聴者の関係性を進化させる研究開発に取り組んで参ります。

まとめ


イマーシブビデオの進化は、ライブコンテンツの体験を根本的に変える可能性を秘めています。研究の結果から、視聴者は演者との距離を近く感じ、より深いエンゲージメントを持つことが明らかになりました。これにより、未来のエンターテインメントがどのように進化するのか、ますます楽しみです。


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