グローバル音楽市場に新風を吹き込む「Chapter-I」設立の狙い
株式会社博報堂と韓国のCJ ENMが共同で新しい合弁会社「Chapter-I」を設立しました。この動きは、グローバル音楽市場の拡大に向けた重要な一歩とされています。両社の協業は、「私(I)」の夢が始まる第一の「章(Chapter)」を象徴しており、これからの音楽ビジネスに新たな可能性をもたらすことを目的としています。
さまざまなビジネスモデルを模索
近年、K-POPが世界的な音楽市場をリードする中で、音楽は単なる消費物から、ファンとの深いエンゲージメントを基盤とした新しいビジネスモデルへと進化しています。Chapter-Iは、その潮流に乗り、ヒット曲や人気アーティストの誕生だけでなく、生活者一人ひとりの心に訴えかける音楽IPの創造を目指しています。これによって、多様なビジネスチャンスを切り拓くことが期待されています。
合弁会社の主な事業
この新会社では、生活者のニーズやインサイトを反映した音楽IPを創出することを中心に、さまざまなグローバル音楽事業を推進します。具体的には、コンテンツの企画・開発から、ファン体験を促進するデジタルマーケティング、アーティストの育成、楽曲制作、さらにはライブイベントやマーチャンダイジングにまで及ぶまで幅広い取り組みを展開します。このような全方位的なアプローチによって、エンターテインメントに対する体験価値を向上させることを狙っています。
第一弾プロジェクト『HIP POP Princess』
Chapter-Iの第一弾プロジェクトとして、グローバルガールズグループ誕生を目指すサバイバルオーディション番組『HIP POP Princess』が決定。CJ ENMのMnetによって制作され、ラップとダンス、さらにはプロデュース能力を兼ね備えたグローバルで活躍する新世代アーティストの発掘を目指します。
この番組では、韓国で大ヒットした『UNPRETTY RAPSTAR』や『STREET WOMAN FIGHTER』の制作陣が参画し、視聴者を引き込むストーリー性豊かな体験を提供します。『HIP POP Princess』は2025年10月から放送開始される予定です。
博報堂とCJ ENMの強みを生かした協業
両社の提携により、博報堂の生活者発想を起点としたクリエイティビティと、CJ ENMが持つ豊富なグローバルエンターテインメントの経験が相まっています。これにより、両社は新たな成長機会を追求し、生活者に新しいエンターテインメント体験をもたらすことを目指しています。
会社のビジョンと未来
新会社「Chapter-I」は、2025年8月に事業を開始し、代表取締役には高瑞賢(コ・ソヒョン)が就任します。生活者データをもとにしたグローバルエンターテインメントIPの企画や事業展開を行い、音楽IP創出において新たな道を切り開いていくことでしょう。
CJ ENMは、1995年設立のリーディング・エンターテインメント企業であり、グローバルエンターテインメント市場で強い影響力を持っています。今後もKカルチャーを切り拓く存在として期待されています。新会社Chapter-Iが生み出す音楽IPに、ますますの注目が集まることでしょう。