日本の音楽シーンの歴史に名を刻む名盤を再発する「J-DIGS reissues」プロジェクトから、待望の新たなアナログレコードがリリースされることが発表されました。この取り組みは、日本コロムビアが持つ豊かなカタログを世界に届けることを目指しており、今回のリリースには1970年代から1980年代にかけての日本のロックシーンを代表する5枚のアルバムが選ばれています。
今回再発されるのは、ブルース・クリエイションの『悪魔と11人の子供達』や、瀬川洋の『ピエロ』、山内テツの『TETSU』、石間ヒデキの『One Day』、玉木宏樹の『存在の詩』といった作品です。これらのアルバムはその時代背景や音楽的な影響を色濃く反映しており、今もなお多くのロックファンに愛され続けています。
まず、ブルース・クリエイションの『悪魔と11人の子供達』は、1971年にリリースされた名盤で、ハードロックの夜明けを告げる作品として位置付けられています。その特徴的なヘヴィなギターサウンドと、竹田和夫の独特なワイルドなヴォーカルが融合し、当時の音楽シーンに衝撃を与えました。特に、サイケデリックな要素が加わった楽曲群は、今聞いても新鮮さを失っていません。このアナログ版はクリア・ディープ・ブルー・ヴァイナルでの特別仕様となっており、コレクター必見です。
次に、瀬川洋の『ピエロ』は、日本語のカントリー・ロックやサザン・ロックに挑戦した一枚で、1972年にリリースされました。このアルバムは、フラワー・トラヴェリン・バンドのメンバーを中心に制作され、豊かなアレンジとメロディが特徴です。久保田麻琴によるリマスタリング版が登場することで、その音質もさらに向上しています。この作品は、国内外の音楽ファンにとって貴重な財産です。
また、山内テツの『TETSU』も見逃せません。このアルバムは、彼がイギリスのバンドフリー在籍時に日本でレコーディングした音源で、1972年にリリースされました。強烈なグルーヴと切れ味鋭いギターサウンドが特徴で、ファンク・ロック的要素も取り入れられています。獰猛でパワフルな楽曲が目白押しのこのアルバムは、音楽シーンにおいても影響力を持つ一枚です。
さらに、石間ヒデキの『One Day』も見逃せません。この作品はフラワー・トラヴェリン・バンド解散後に発表されたもので、サイケデリックな雰囲気とジャジーなアプローチが融合した格別なサウンドが魅力です。ソロとしての活動を開始した彼の姿勢が色濃く反映されており、聴くものを心の深いところに引き込む力を持っています。
最後に、玉木宏樹の『存在の詩』は、1980年にリリースされたアルバムで、多重ヴォーカルとシンセサイザーが織りなす幻想的で壮大な音楽絵巻が描かれています。インドの宗教哲学者に触発された作品で、聴く者に独自の精神的トリップを提供してくれる一枚です。
この5タイトルのアナログレコードは、いずれもゲートフォールド仕様で新規ライナーノーツが付属し、海外の音楽ファンにもアピールする内容になっています。2025年11月1日発売のこの特別なコレクションは、日本の音楽文化に触れる貴重な機会となるでしょう。
さらに、新たにリリースされる和ジャズ名盤6タイトルも合わせてチェックしてみてください。日本の音楽シーンの魅力にどっぷり浸かれる貴重なラインナップが待っています。