フローラ・プリム、アイアート・モレイラとの新アルバムがブラジルのリズムを再現

フローラ・プリムとアイアート・モレイラの新たな音楽旅

ブラジルのフォルタレーザ市にあるジャスミン·ミュージック·スタジオで、シンガーのフローラ・プリムとパーカッショニストのアイアート・モレイラが、新たな音楽の創造に取り組み、注目のシングル「Aqui, Oh!」が8月29日にリリースされることが決定しました。このシングルは、トニーニョ·オルタとフェルナンド·ブラントによる楽曲で、タイトルはポルトガル語で「ここだよ！」を意味します。

アルバム制作の背後にはヒカルド·バセラールの存在があります。彼はこのシングルおよび2026年にリリース予定のアルバムをプロデュースしており、フローラとアイアートの音楽は彼の知識と経験によって一層引き立てられることでしょう。彼自身、若い頃からフローラとアイアートを尊敬し、彼らの音楽を追い続けてきたと話しています。「ジョン·トブ·アズライに紹介され、彼のドキュメンタリー制作に関わる中で、フローラとアイアートのアルバム制作のアイデアが生まれました」とバセラールは語ります。

シングル「Aqui, Oh!」では、フローラとバセラールがメインボーカルを分担し、アイアートは多様なパーカッションを演奏しながらボーカルも担当しています。バセラールは「フローラがこの曲に魅了され、一緒に録音することになった」と述べ、さらに二人の音楽への探求心がブラジル音楽の核心を保っているとしています。

フローラは彼女の前作、15年ぶりのアルバム『If You Will』をコロナ禍にレコーディングし、今回のシングルはその後の新たな挑戦として位置づけられています。「ジャスミン·ミュージックでの制作は難しい状況でしたが、ヒカルドのおかげで数々の学びを得ました」と彼女はスタジオでの経験を振り返ります。

このシングルはブラジル、アメリカ、日本、フランス、ポルトガルで同時に配信される予定です。また、今後のアルバムには「Aqui, Oh!」がボーナストラックとして収録されることが決まっています。

音楽ドキュメンタリーという新たな視点

特筆すべきは、コンセプトアルバムの制作過程がジョン·トブ·アズライのドキュメンタリーによって記録されていることです。バセラールは「このドキュメンタリー制作に携わることで、アーティストたちの成長や制作の背景により深く触れることができました」と語ります。これはジャスミン·スタジオで行われた二作品目のドキュメンタリーであり、今後もアートに関連した信念と音楽のドキュメンタリーを制作する意欲を示しました。

アイアート・モレイラもレコーディングを振り返り、「出来上がった音は想像していたものとは異なり、全てが順調で温かく迎え入れられてとてもポジティブなエネルギーに包まれた」と感想を述べています。彼とバセラールは共同で未発表曲のアルバムも進行中で、その完成が待たれます。

歴史を背負った音楽家たちの現状

フローラ・プリムとアイアート・モレイラは約60年にわたるパートナーシップを築いてきました。二人はアメリカで多くの時間を過ごし、確固たるキャリアを築き上げてきました。フローラは1967年に渡米し、アイアートと共に多くのミュージシャンと共演し、ジャズ界において不動の地位を築いています。また、アイアートはブラジルのパーカッションの重要人物として知られています。

バセラールが語るように、今回のプロジェクトが生まれたのは彼らの音楽に新しい命を吹き込むものであり、それは未来の世代に伝えられるべき美しいブラジル音楽の形でもあるのです。「来る日も音楽が私たちに希望を与えてくれることを願っています」とバセラールは締めくくります。

この新プロジェクトは、音楽を通じての絆や相互作用の重要性を再認識させてくれることでしょう。今後のシングルやアルバムのリリースを楽しみに待ちましょう。