変わりゆく流山の音風景を記録する足立美緒の新たな音楽プロジェクト
2023年、千葉県流山市にあるスターツおおたかの森ホールで展示された足立美緒の立体音響サウンドインスタレーション作品『音場(OTOBA)~都心から一番近い森の記憶』が、2026年の新たなリリースに向けてプロジェクトを発表しました。このプロジェクトでは、展示時に収録した音源の音楽化と、アーカイブブックの制作が行われます。クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」での支援を求めるこの取り組みは、変わりゆく土地の音風景を記録し、未来へ伝える貴重な試みです。
プロジェクトの背景
流山は、「都心から一番近い森のまち」として自然環境を大切にしていますが、近年では子育てに適した地域としても注目されています。都市開発が進む一方で、その音風景は徐々に変化しています。足立美緒はその変化を記録するため、2023年にフィールドレコーディングを実施し、サウンドインスタレーション『音場(OTOBA)』を通じて人々に音の変化を体感してもらうことを目指しました。
展示から2年半が経った2026年春、足立は再び流山を訪れ、新たなフィールドレコーディングを行いました。このプロジェクトでは、2023年の展示音源と併せて2026年の新しい録音も加え、「変わりゆく土地の風景の音を記録する」ことに挑戦します。
『音場(OTOBA)』の特徴
『音場(OTOBA)』は、音を聴くための場を創造するアートプロジェクトで、公共空間の新しい活用方法として注目されています。8chキューブデータとHPL(バイノーラル・2ch)という二つの形式でリリースする音源は、誰でも手軽に立体音響の世界を楽しめる仕様です。これにより、居住環境としての流山の美しい音風景を気軽に体験することができます。
また、アーカイブブックは60ページを超え、足立自らが撮影したフィールドレコーディングの風景写真や、リサーチドキュメントが収められています。この本を通じて、ただ音を聴くだけでなく、視覚的にも土地の魅力を感じることができるでしょう。
クラウドファンディングの実施
現在、音楽やアートの世界では、実験的な活動を推進することが経済的な課題を伴っています。そのため、足立美緒は一般販売に先立ちクラウドファンディングを実施することを決意。このプロジェクトでは、制作費を先に確保し、一般的には手の届きにくい価格を適正に設定することで、より多くの人々にアプローチすることを目指しています。
目標金額は35万円に設定されており、資金は主にアーカイブブックのデザインや印刷費に充当されます。支援を通じて、地域文化の記録と立体音響の普及への貢献も期待されています。
リリース内容と体験イベント
リリース予定の音源には、流山でのフィールドレコーディングをもとにした楽曲が含まれ、アーカイブブックでは2026年の撮影ドキュメントも掲載されます。また、クラウドファンディング期間中には、特別な体験イベント「OTOTEN2026」で本作の音楽をいち早く楽しむ機会も設けられています。
このように、足立美緒の新たなプロジェクト『音場(OTOBA)』は、地域の自然音と社会的な文脈を結びつける重要な役割を果たします。音楽を通じた未来の発見をぜひ感じてみてはいかがでしょうか。