JASRAC、全国6大学に寄付し音楽教育の未来を支援

日本音楽著作権協会（JASRAC）は、2025年度の支援策として「寄付講座JASRACキャンパス」において、全国6つの大学への寄付を決定しました。これにより、著作権に関する教育と研究の充実を図ることが目的です。新たに設置される講座は2026年4月以降に順次開始される予定です。

寄付先大学一覧

寄付が決定した大学は以下の通り、五十音順で示されています。

- 金沢大学／大学院法学研究科
- 神戸大学／法学部・大学院法学研究科
- 中央大学／法学部・大学院法学研究科
- 東京音楽大学／音楽学部
- 明治学院大学／法学部・大学院（法学研究科・経営学研究科）
- 明治大学／情報コミュニケーション学部

「寄付講座JASRACキャンパス」では、著作権に関連する法律や制度、またJASRACが行う管理事業などに関する講座が設置されます。この事業は、文化芸術と著作権が互いに尊重される社会の実現を目指し、新たな知識の創造や人材の育成を促進することを目的としています。
決定した各大学は、社会のニーズや教育上の必要性を考慮し、自主的に講座を企画・実施できます。このような自由度の高さが本事業の大きな魅力の一つです。

幅広いテーマでの講座開講

寄付講座では、法学を基盤にしながらもAI技術や音楽、地域振興など様々なテーマを含めた内容が検討されています。これにより、学生たちが多角的な視点で著作権を学ぶことが可能になり、大学の特色に応じた新しい教育プログラムが展開されるでしょう。

JASRACは、音楽産業だけでなく、広く音楽文化の発展に寄与するため、こういった支援を今後も続けていく意向を示しています。
その一環として選考委員会も設置されており、五十音順で名前を挙げると、法政大学の武生昌士教授、東京大学の玉井克哉特任教授、武蔵野音楽大学の中川俊宏特任教授、九州大学の長津結一郎准教授、藤田総合法律事務所の藤田晶子弁護士らが参加しています。

JASRACの取り組みと役割

JASRACは、音楽著作権に関わる権利者から管理を委託されている団体であり、音楽の利用を希望する者に対し許可を与え、その収益を著作権者に分配しています。設立は1939年で、長年にわたって日本国内における著作権管理の先駆者として音楽文化の振興を図ってきました。
その役割は、著作権管理のみならず、音楽や文化に関する調査研究を通じて、より多くの人々に著作権思想を広めることにも力を入れています。

このように、音楽教育の未来を見据えた寄付講座の設立は、JASRACにとっても大変意義深い取り組みです。今後の音楽文化の発展に期待が寄せられます。