オタクのライフスタイルを変える!
最近の音楽ライブやイベントにおけるチケット料金が、この数年で飛躍的に上昇しているとの調査結果が明らかになりました。株式会社Oshicocoが行った調査によると、コロナウイルスの影響を受けた経済状況が、ライブチケットの価格に多大な影響を及ぼしていると見られています。
チケット代の上昇理由
調査は2023年5月7日から9日の間に実施され、1,472件の有効回答を基にしています。その結果、約90%の回答者が「コロナ前よりもチケット代が高くなった」と感じています。これは、コロナ禍での人手不足による人件費の高騰、そしてライブ演出のクオリティ向上に伴う運営費用の増加に起因しているようです。さらに、最近ではKPOPを中心に高価格なVIP席チケットや“アップグレード制度”が注目されており、これも価格上昇の一因とされています。
アップグレード制度とは
アップグレード制度は、応募者が通常のチケットを購入した後に、前方席の抽選に参加できる仕組みです。これには追加の費用が発生することも多く、整った人気に応じて特別な体験を求めるファンが増えています。さらにVIP席は、特別な特典が付与されることが多く、通常のチケット価格に1万円から追加されるケースが一般的です。
支払額の実態
次に、推し活層が実際に支払可能なチケット代について尋ねたところ、$5,001〜$10,000が36%、$10,001〜$15,000が34%という結果が得られました。この傾向は、支持しているアイドルやグループのジャンルによる価格感の違いからも影響を受けていると考えられます。$5,001〜$10,000の金額は、日本の国内アイドルのコンサート料金に近いことから、こちらを支持する層が多いようです。対して$10,001〜$15,000は、海外アーティストのコンサート料金の標準に基づいているため、海外人気グループのファンの間で根強い意識があります。
一方で、「推しのためなら無限に支払える」と回答した層は27%にのぼり、特にお金を惜しまない姿勢が示されています。これは単なる経済的余裕のみならず、推しに対する熱い想いを示す重要な指標です。
チケット当選のためにやっていること
さらに、フォロワーを対象にして開催した自由回答でのアンケートでは、主に4つのテーマが挙げられました。1つ目は「願掛け」で、神社に願い事をすることや、特定の日に申し込む行動が見受けられました。2つ目は「マインド作り」で、ポジティブなマインドセットを保つことでチケット当選へと繋げようとする意識が表れています。
3つ目は「自己流ルーティン」で、当選のための独自の儀式や習慣が多様に存在しました。最後に、4つ目は「徳を積むことで運を引き寄せる」という考え方です。これらの行動は、ただの当選祈願以上に、ファン同士の絆を深める要素を持っています。
結論
本調査の結果を総括すると、推し活層は多様な価値観を持ち、チケットに対する支払い方にも大きな違いがあります。これからのチケット販売やイベント運営において、ファンの思いを理解し、柔軟な価格設定をすることが重要だと言えるでしょう。また、運気を上げるための活動も普及しており、推し活が一般のライフスタイルに取り入れられる様子も見られます。
以上、Oshicocoの調査から見えてきたオタクのチケット事情をお届けしました。推し活がもたらす経験の重みや、付加価値に対する認識が今後どう進化するのか、注目です。