音楽教育の新潮流：全日本ピアノ指導者協会と信託銀行が連携し人材育成支援を強化

音楽教育の未来を支える新たな協力体制

2025年5月20日、全日本ピアノ指導者協会（通称：ピティナ）は三井住友信託銀行と「遺贈希望者に対する遺言信託業務の紹介に関する協定書」を締結しました。この協定により、ピティナに対する遺贈寄付の希望者は、三井住友信託銀行の専門窓口を通じて、相続や遺言に関する相談から執行までのトータルサポートを受けられるようになります。

創造的な時代に必要な「人間力」

AI技術やデジタルの進展が社会の構造や働き方、教育に変革をもたらす中、その中で求められるのが「人間力」の強化です。この「人間力」には、創造性や共感力、多様性を受け入れる柔軟性が求められます。このような流れの中で、音楽教育は内面的成長を促す重要な役割を担っています。2026年には創立60周年を迎えるピティナは、音楽業界での人材育成を推進しつつ、その教育を通じて多くのリーダーシップを発揮できる人材を輩出してきました。

新たなエコシステムの構築

今回の協定は、音楽教育を通じた人材育成の持続可能なエコシステムの確立に向けた第一歩です。近年、音楽指導者たちの高齢化が進み、ピティナの会員の約6割が50代以上となっています。このため、終活や資産運用に関する相談のニーズが増加しており、「築いてきた資産を次世代の育成に役立てたい」という声が多く寄せられています。こうしたニーズに応えるため、ピティナは遺贈寄付の受入体制を整備し、三井住友信託銀行との協力関係を通じて具体的な支援策を強化しています。

音楽業界への寄付の重要性

遺贈寄付とは、故人が亡くなった際に、その資産の一部または全部を特定の個人や団体に寄付するものです。ピティナにおいては、寄付者が指定する様々な用途に応じて、若手ピアニストの育成支援や地域貢献、音楽教育に関する研究支援などに活用されます。寄付を希望される方々には、法的効力のある遺言書を正確に作成するための専門知識が必要であり、そのためには専門機関との連携が不可欠です。ピティナは、この協定を通じて、寄付を希望される方が安心して遺言書を作成できるようサポートを行います。