象牙代替の箏コンサート
2025-09-01 13:34:20

象牙を使わない箏コンサートで未来の音楽を楽しむ夕べ

日本の伝統楽器と環境保護の融合



来る10月31日、東京で「象牙を使わない箏コンサート」が開催される。このイベントは、邦楽の未来とアフリカのゾウ保護運動を結ぶ初めての試みである。このコンサートでは、環境への配慮と伝統音楽の調和をテーマにしており、特に「新素材」の使用に注目が集まっている。

象牙問題の現状



1990年から国際的に象牙の取引が禁止されているが、密猟は未だに続いている。アフリカでは、1964年から2016年の間にサバンナゾウが70%、そしてマルミミゾウに至っては90%以上も減少。これは、象牙の需要が密猟を促進しているためである。日本国内には251トンの象牙が存在し、世界全体の37%を占めており、この市場が密猟を助長する恐れがあると懸念されている。

昨年、インターネットを通じて行われた調査によれば、88.3%の人々が今後象牙製品を購入する予定がないと回答。これにより、日本人消費者の多数が象牙の代替品選択を支持していることが明らかになった。このデータは、象牙市場の閉鎖が経済的にも影響が少ないことを示唆している。

新素材開発の経緯



これまで、象牙に代わる高品質な和楽器アイテムの開発は困難とされていたが、最近では竹由来のセルロースナノファイバー(CNF)を使用した箏爪が誕生した。これにより、従来の象牙に迫る音色を再現することが可能になった。Sera Creationsの眞田典子氏が開発に携わり、環境負担を減らしつつ、和楽器の未来を築く取り組みを進めている。

「私が箏を習い始めた時、象牙の必要性に疑問を持ち始めました。象牙の背後には多くの問題が隠れており、私たちはそれを理解しなければなりません」とのコメントが印象的である。

邦楽界の声



邦楽の演奏者たちも、環境への配慮とサスティナブルな未来を志向している。箏奏者の明日佳氏は、「今すでにある象牙は大切にしつつも、未来のために新しい素材を考えていく必要がある」と語っている。また琵琶演奏家の水島結子氏は、素材の背景を考慮することが必要だと述べ、さまざまな素材との共生を提唱している。

コンサート詳細



このコンサートは、認定NPO法人野生生物保全論研究会が主催し、アフリカ打楽器との協業を通じて、邦楽を新たな段階に引き上げる機会となる。18:30から始まるこのイベントでは、古典と現代の楽曲を演奏し、講師によるトークも行われる。チケットは1,500円で、親子室チケットは小学生以下は無料となっており、広く一般に開かれた内容である。

最後に、音楽は人々をつなぐ力を持っている。このコンサートを通じて、私たちが象牙や環境問題について考えるきっかけを得られることを期待しています。未来のために、音楽を楽しみながら意識を高める場として、ぜひ足を運んでください。


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