河合楽器製作所が北米に新開発拠点設立、電子ピアノ強化の一環

河合楽器製作所、アメリカに新たな開発拠点を設立

株式会社河合楽器製作所は、2023年10月に北米市場における電子ピアノの開発力を強化するため、新しい開発拠点を設立しました。この新施設は、カリフォルニア州ロサンゼルスに位置し、2025年10月1日から機能を開始します。河合楽器は今後10年間の中期経営計画『KAWAI 十年の計』の一環として、国際的な成長戦略を強化する決意を示しています。

新部署の概要

新たに設立される電子楽器事業部開発統括室USA分室は、アメリカ市場に特化した製品開発を進めることを目的としています。具体的には、基礎技術の研究や外部団体との連携、北米市場に向けた販促活動のサポートが計画されています。これにより、現地市場のニーズに即した高付加価値製品の投入がスピードアップし、競争力を向上させる見込みです。

現地のニーズに応える製品作り

河合楽器の代表取締役社長、河合健太郎氏は、「今回の拠点設立は、北米市場における製品開発力を一層強化する重要なステップだ」と述べています。特に、アメリカは電子ピアノ市場でのシェア拡大の余地があり、企業成長において非常に重要な地域です。現地での製品開発を通じて、消費者のニーズを的確に捉えた製品提供を目指すとしています。

世界一の鍵盤楽器メーカーを目指して

河合楽器の中期経営計画『KAWAI 十年の計』では、主力製品である鍵盤楽器事業を成長させ、持続可能な企業価値の向上を目指しています。特に、欧米や日本、中国といった成熟市場の重要性が増す中、これらの市場でのシェア拡大が至上命題となっています。今回の新しい開発拠点は、成熟市場での競争力をより確かなものにするための基盤を築くことを目指しています。

志高く設定された目標と計画を実現するために、河合楽器製作所は現地開発を強化し、グローバルな市場での競争力を一つずつ高めていくことをしっかりと意識しながら進めていくでしょう。ブランド力を向上させ、強力な市場での存在感を確立するための重要な布石として、今後も注目が集まります。