昭和レコードと新店
2025-05-28 10:28:24

Face Records福岡店オープンと昭和レコードブームの背景に迫る

福岡に新しい音楽の拠点が誕生



4月24日、アナログレコード専門店「Face Records」の新店が福岡の天神地区にオープンしました。この店舗は、FTF株式会社が展開するもので、アナログレコード愛好家にとって注目のスポットとなっています。

今回の福岡店オープンを記念して、4月29日には全国の5店舗で特別イベント『Face Recordsが探る「レコードと音楽文化の昭和100年」』が開催されました。立ち見が出るほどの大盛況で、昭和レコードへの熱い関心がうかがえました。

昭和音楽の魅力が再評価される


福岡店のオープン1か月間、91台のレコードプレーヤーが売れました。特に若い世代からの支持が目立ち、1日あたり平均3.4台の売り上げを記録しました。このことは、レコード文化が新たに若年層に浸透してきている証拠です。

また、昭和時代のアーティストによる音楽の人気も衰えを知らず、洋楽ではクイーン、スティービー・ワンダー、ビートルズなどが、邦楽では宇多田ヒカル、坂本龍一、スピッツといったアーティストが多く売れています。これらのことから、若い世代が昭和レコードに対して新たな魅力を見出していることがわかります。

若い世代との音楽のつながり


今回のイベントや新店舗オープンを通じて、レコードの存在価値を再認識する機会が増えています。ただ懐かしさを感じる昭和世代だけでなく、レコード文化を知らなかった若い世代もアナログの音質や存在感に魅力を感じているようです。これにより、レコードの購買層が拡大していることが伺えます。

しかし、一方で深刻な問題も有り、「2025年問題」として知られるアナログレコードの将来的な危機も存在しています。この問題により、昭和レコードの価値を知らずに処分されるケースが増える危険性が指摘されています。

2025年問題とその影響


特に昭和世代の音楽ファンが高齢化する中、これまで大事に保管されてきたレコードが、相続やライフスタイルの変化に伴って捨てられてしまう可能性があります。一例として、1976〜1980年にかけて活躍したアーティストのレコードを持つ団塊世代やバブル世代が、高齢期を迎えているため、これらの世代の音楽的遺産が失われる危険が高まっています。

日本レコード協会のデータによると、日本のレコード生産は1980年にピークを迎えており、その後減少傾向が続いています。2025年には、65歳以上の高齢者が全人口の約30%、75歳以上の後期高齢者は17%に達すると予測されており、次の世代へ音楽文化が受け継がれないリスクが高まっています。

文化の継承とレコードの重要性


このような状況を打破するため、Face Recordsではアナログレコードを「文化のバトン」として位置づけています。単なる物質的な存在ではなく、音楽の歴史や感情を次世代へとつなぐものと考え、丁寧な買取サービスを通じて、レコードの資産を守る取り組みを行っています。

1994年に創業したFTF株式会社の「MUSIC GO ROUND」というコーポレートメッセージに基づき、音楽文化を未来に残すための努力を続けています。

福岡店のオープンやイベントの成功は、アナログレコードがますます多くの人々に愛されていることをシグナルしています。それにより文化の継承が進むことが期待されます。未来の音楽を紡ぐために、今後の動向に注目です。


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