ダイヤ工業とヤマハが共に実現した楽器演奏用呼吸計測センサーの革新
医療製品の製造を行うダイヤ工業株式会社が、音楽界で名高いヤマハ株式会社とのコラボレーションにより、楽器演奏時の呼吸を測定するためのセンサーバンドを開発しました。このプロジェクトは、演奏者の呼吸を可視化し、そのデータをフィードバックすることで、演奏技術を向上させ、より豊かな表現を可能にすることを目的としています。
技術協力の背景と概要
このプロジェクトの第一歩として、ヤマハは「呼吸」を可視化したいとの思いから、胸部や腹部の動き、さらには呼吸パターンをリアルタイムで計測できる伸縮センサー「GummiStra®」を開発しました。これを実現するためには、センサーを身体に密着させ、かつ長時間快適に使用できるバンドの設計が重要です。
そこで、ダイヤ工業は医療やヘルスケア分野での豊富な知見を活かし、このプロジェクトに必要な技術協力を行うことになったのです。特に、センサーバンドの構造を確立することに重点を置きました。
ダイヤ工業の主な技術提供内容
ダイヤ工業の協力内容は主に次のようになります:
- - 伸縮センサーと生地の相性検討:センサーの性能を最大限に引き出すため、身体の動きに適した素材と貼り合わされた技術の検証を行いました。
- - フィッティング技術の提供:様々な体型に対応し、長時間の使用でも安定した計測ができる設計技術を提供しました。
- - 生地選定:呼吸による動きに敏感に反応する伸縮性や耐久性、そして快適な肌触りを兼ね備えた生地を選定しました。
これにより、演奏者はストレスを感じることなく、普段通りの演奏を楽しむことができるセンサーバンドが誕生しました。
今後の展望
この取り組みから得られた知識を基に、ダイヤ工業は「日常に溶け込む」フィッティング技術のさらなる向上を目指します。また、他社との共同開発やコラボレーションを進めることで、様々な分野への応用を図り、スポーツやエンターテインメント、ヘルスケアといった幅広いジャンルで製品開発を行っていく考えです。
製品について
現在開発中の楽器演奏時の呼吸計測器については、ヤマハ株式会社の研究開発部門において進められています。まだ販売体制は整っていませんが、研究用途のための個別対応には応じています。(詳細は河北・ヤマハの公式サイトをご覧ください)
企業情報
所在地:静岡県浜松市
設立:1897年
公式サイト
所在地:岡山県岡山市
設立:1963年
公式サイト
音楽と医療の技術が結びつくことで、新たな可能性が開かれたこのプロジェクト。今後の進展に是非ご注目ください。