古代ギリシャ神話を舞台にした新作「Soul of ODYSSEY」日本上演決定！

舞台「Soul of ODYSSEY」上演決定

2025年2月22日から2月28日まで、東京・下北沢のザ・スズナリにて舞台「Soul of ODYSSEY」が上演されることが決定しました。この作品は、古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を基に、多民族のキャストが力を合わせて英雄・オデュッセウスの旅路を描き出します。

多彩なキャストと文化の融合

「Soul of ODYSSEY」は、マレーシアと日本の国際共同制作の一環として、さまざまな国の伝統芸能を融合させた作品です。出演者は、マレーシア人アーティストを含め、合計14名にのぼります。彼らはそれぞれの母国語（日本語、英語、マレー語、中国語、カントン語など）を操り、観客に多文化共存の魅力を伝えます。

2023年にマレーシアで初演された際に選ばれた優れた5人のアーティストと、選ばれた日本人9名が共演し、演劇とコンテンポラリーダンス、さらには能、雅楽、日本舞踊といった日本の古典芸術の要素を取り入れています。この多様な文化背景が交互に織り交ぜられることで、舞台上には新しい表現が生まれることでしょう。

ダイナミックな舞台装置と物語展開

美術には、岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞したアーティスト・山上渡が手がける作品が取り入れられ、映像を用いた演出効果がダイナミックな空間を創出します。観客は、物語の展開と共に移ろう異世界の魅力に引き込まれることでしょう。

演出家・小池博史の思い

本作の創作を行う小池博史氏は、NHK WORLDの取材でも取り上げられ、多文化的な舞台芸術創作への熱意を語っています。「生と死」というテーマの中で魂の葛藤や欲望を描き出し、古代の叙事詩ならではのリアルさを現代に再現する挑戦を続けています。

下北沢演劇祭の一環として

「Soul of ODYSSEY」は、下北沢演劇祭の参加作品としても位置づけられており、地域住民向けの割引が用意されているなど、より多くの人々にこの舞台を楽しんでもらえる取り組みがなされています。さらに、鑑賞サポートとして舞台説明や筆談対応も実施され、観客が作品にアクセスしやすい環境が整っています。

未来を見据えたプロジェクト

また、2025年秋には「HINOTORI 火の鳥・山の神篇」と「HINOTORI 火の鳥・海の神篇」の上演も控えています。「Soul of ODYSSEY」に参加する豪華キャストは、次回作においても全世界に存在する火の鳥伝説をもとに「再生」の物語を紡ぎ出す予定です。2024年度にはブラジルでの公演もあり、国際的な連携の広がりを持つこのプロジェクトから目が離せません。