現代語訳『宇治拾遺物語』の重版が実現!
町田康氏による現代語訳『宇治拾遺物語』が、2025年1月10日に重版されることが発表されました。この作品は、古典文学の魅力を伝える新たな形として、今も多くの読者に愛されています。特に町田氏の独特な語り口が楽しませてくれることから、古典文学に馴染みのない人々にも親しまれています。
『宇治拾遺物語』とは?
『宇治拾遺物語』は中世の説話集で、日本の古典文学の中でも特に評価されている作品の一つです。町田康さんが現代語訳を手がけたことにより、難解な古典文書が身近な楽しみとして消化される成功例となっています。
この訳書は、2015年に発行された「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」第8巻に収められており、その斬新なアプローチがしばしば話題となってきました。この新訳版は、ユーモアを交えた現代的な感覚で、作品の本質を見事に捉えています。
重版に向けた期待
町田康さんによる『宇治拾遺物語』は、特に2024年4月の河出文庫からの単巻リリース以降、より多くの読者に受け入れられています。「電車で読むと危険」という自紹介には、どれだけ笑いを引き起こす内容が詰まっているのか、興味をそそられます。読者からは「なぜほとんどが下ネタなのか?」という疑問も多く寄せられており、親しみやすい古典文学の新境地とも言えるでしょう。
すでに1月19日には「NHK短歌」に町田康さんが出演する予定で、本作に収録されている「奇怪な鬼に瘤を除去される」を通じて多くの人に楽しんでもらえることでしょう。特に、作家の尾崎世界観さんや歌人の大森静佳さんとの共演がどのような化学反応を生むか、ファンが注目しています。
町田康の作風
町田康さんは、『ギケイキ』や『口訳 古事記』など、古典作品の魅力を軽妙に伝える作家として知られています。彼の翻訳には、現代人の心に響くユーモアと独特のリズムが流れ、古典文学をさらに魅力的にしています。特に、町田さんの訳は「グルーヴ感溢れる」と評されることもあり、彼の作品に触れることで新たな視点から古典を楽しむことができます。
今後、皆さんが町田康氏の作品を通じて、古典文学の世界にどっぷり浸ることができるのを楽しみにしています。重版された『宇治拾遺物語』をぜひ手にとって、その独特な魅力を体感してみてください。
書誌情報
- - 書名:宇治拾遺物語(河出文庫 古典新訳コレクション)
- - 訳者:町田康
- - 仕様:文庫判/288ページ
- - 発売日:2024年4月8日
- - 重版出来日:2025年1月10日
- - 税込定価:880円(本体800円)
- - ISBN:978-4-309-42099-8
- - URL:河出書房新社