文化と絆を育む『SEKAI KITCHEN』シリア編
3月6日、大阪の京町堀にあるイタリアンレストラン「osteria égo」で、体験型イベント『SEKAI KITCHEN -シリア シリアウ オイシリア編-』が開催されます。このイベントは、シリアの難民や国内避難民の子どもたちへの教育支援を行うNPO法人「Piece of Syria」と、神戸市を拠点に音楽と食を融合させるプロデュースチーム「人と音色」、文化交流を数多く手がける「demo!expo」が共同で企画したものです。
異文化共生の体験を提供
本イベントは、料理、音楽、写真といった文化体験を通じて参加者がシリアを五感で理解し、親しんでもらうことを目指しています。
「パブリックを自分ごと化する」という理念のもと、シリア文化をただの情報として受け取るのではなく、料理の香りや音楽を通じて生きた体験として享受することを狙っています。シリアを遠い国としてではなく、自身の感覚に響く存在へと近づけることが、私たちの目的です。
シリアの伝統的な料理
当日は、シリアのハレの日メニューを提供するために、シリア人シェフ Hiba Jamjoom(ヒバ ジャムジューム)氏が考案したコース料理が楽しめます。前菜からデザートまで、シリアの魅力が詰まった一皿を、イタリアの名店である「osteria égo」のシェフ山田真志氏が手がけます。
また、イベントではシリア人アーティストとのセッションを通じた音楽ライブパフォーマンスや、シリアの子どもたちや風景が収められた写真展も併催され、参加者は異文化に触れる貴重な機会となります。
シリア文化の継承が求められる理由
2011年以降の内戦によって、多くのシリア人が難民になり、故郷を離れざるを得ませんでした。その影響で、代々受け継がれてきた口承文化や伝統が失われつつあります。この文化継承の重要性を認識し、何らかの形でシリアの魅力を知ってもらいたいという意図が、このイベントの背景にあります。
具体的には、自国へ足を踏み入れたことがないシリア人の子どもたちが多く、保護者たちは「シリアの魅力」を知らない子どもたちへの危機感を抱いています。医療や食料支援が注目される一方で、文化や教育の保護についてはあまり重要視されていないのが現実です。
五感を刺激する体験の工夫
このイベントでは参加者の感情を引き出すさまざまな仕掛けが用意されています。例えば、卓上には多様なスパイスが並び、参加者は自分の好みに合わせてブレンドし、手作りのスパイスを持ち帰ることができます。また、店内ではシリア人アーティストとの対話から生まれたオリジナル音楽が流れ、QRコードを使ってその音楽を持ち帰ることも可能です。
写真展示では、撮影者の感情や思い出を後から追加する工夫がされており、参加者は視覚的にも文化に対する理解を深めることができるでしょう。さらに、シリアの文化を思い出しながら贈るための手土産を考える機会も設けられています。
概要
イベントの開催日: 2026年3月6日(金)16:30受付開始、17:00スタート〜20:30終了予定。場所は、「osteria égo」で、体験内容にはシリア料理、音楽ライブ、トーク、写真展が含まれています。参加は招待制ですが、イベント終了後の1週間は特別なシリア料理のランチメニューが提供され、誰でも参加可能です。
クリエイター紹介
シェフの山田真志氏は、イタリアンレストラン「osteria égo」のオーナーで、食を通じて人々を幸せにすることをミッションとしています。Hiba Jamjoom氏は、シリア人シェフとして、アートやデザインに従事しています。サウンドアーティストの山本啓氏は生楽器を用いた演奏スタイルで知られています。
メッセージ
Piece of Syria代表の中野貴行氏や、今村治世氏、武藤崇史氏からは、シリアについて知ってもらうこと、そしてその魅力を広めることが重要であるとのメッセージが寄せられています。
このイベントは、知識や情報としてではなく、実際に体験することでシリアとの新たなつながりを感じてもらう貴重な機会です。ぜひこの機会に、異文化交流を楽しんでみてはいかがでしょうか。