音楽でノスタルジア促進
2025-09-09 10:38:22

AIと脳波を活用したノスタルジア促進の音楽リスト研究

VIEが研究した音楽によるノスタルジアの促進



最近、VIE株式会社が発表した研究は、脳波とAIを用いて音楽聴取がノスタルジア感情や記憶の鮮明性、ウェルビーイングに与える影響に関するものです。この研究成果は「Nostalgia Brain-Music Interface(N-BMI)」というシステムを通じて発表され、Scientific Reportsに載っています。

研究の背景と目的



高齢化社会が進行する中、健康寿命を如何に確保するかが人々の課題となっています。ノスタルジアは孤独感の軽減、自尊心の向上、さらには記憶の鮮明化に寄与することが既に先行研究で示されています。特に、音楽は人々に深くノスタルジアを引き起こす要因であるため、それをうまく利用することが求められています。特に人によって懐かしさを感じる曲は異なるため、個々に最適な楽曲を特定するのが難しい点もありました。

VIEの研究チームは、この問題を解決するため、脳波計と機械学習を用いて、その人に最も響くノスタルジックな楽曲を自動的に推薦するシステムを開発しました。

研究の方法



研究は、若年者と高齢者の二つのグループを対象に行われ、自選曲と他選曲を比較する形で実施されました。
参加者はそれぞれ自分の懐かしい曲を3曲選び、それに続いて他の参加者が選んだ曲も聴きます。この際に、脳波と主観的なノスタルジアの評価を同時に記録し、得られたデータを基に予測モデルの構築を進めました。

研究成果



自選曲を聴いた際の評価は、他選曲に比べてノスタルジア感情、ウェルビーイング、記憶の鮮明性において有意に高いことが示されました。特に高齢者においてこの傾向が顕著であり、脳波パターンからノスタルジアの状態を判別する精度も高まりました。これにより、N-BMIが推薦する楽曲が、双方の世代で有効に作用する可能性が示されました。

N-BMIの実用化



この研究で得られたN-BMIは、学術的な意義にとどまらず、実際のシニア向けアクティブライフサポート製品「うたメモリー」にも応用されています。日常生活の中で高齢者が心理的ウェルビーイングを向上できる仕組みが整備されており、今後の介護や認知症予防における役割が期待されています。

今後の展望



VIE株式会社はこの成果をもとにさらなる研究と開発を進めており、ニューロテクノロジーの可能性を広げるべく共同研究パートナーを募集しています。エンターテインメントと科学が融合する未来に向けて、革新的な取り組みが展開されることを期待しています。

詳しい情報はVIEの公式サイトで確認できます。ウェアラブル脳波計の普及が進むことで、より多くの人々がノスタルジアを体験し、ウェルビーイングを向上させる日が待望されます。


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