音楽教室新規定
2025-02-28 16:51:45

音楽教育の未来を見据えた新しい教室規定の合意

音楽教室の新規定に関する重要な合意



音楽教育を守る会と一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽教育の継続性と著作権の適切な保護の両立を目指し、2023年2月28日に新たな音楽教室規定に関する合意を発表しました。この規定によって、音楽教室における著作物の利用について明確に定められ、音楽教育の発展が期待されています。

新しい音楽教室規定の概要


本規定では、音楽教室事業者が支払う著作物使用料について年額が設定されています。具体的には、大人のレッスンの場合、受講者一人当たり年額750円(税別)、中学生以下のこどもレッスンは100円(税別)です。また、極少利用者向けにも、レッスン単位および曲単位での使用料が定められています。

この合意の背景には、最高裁が示した著作権の適用範囲についての議論がありました。特に教師による演奏や録音物の再生に関する適正な使用料の在り方が重要視され、合意に至るまで約2年を要しました。

政策の目的


新しい規定の狙いは、音楽の未来を守ることです。特に子ども向けレッスンにおいて楽曲の選定に制約がかからないよう配慮されています。また、個人で経営する教室にはこの規定は適用されない点も特徴的です。新たな規定は、2023年4月から実施され、音楽教室事業者は2018年4月に遡って支払いを行うことが求められます。

各関係者のコメント


音楽教育を守る会の会長、大池真人氏は、「音楽は心を豊かにし、社会にとって必要不可欠な要素です。音楽文化の発展には、利用の促進、権利者の保護、演奏人口の拡大が重要であり、今回の決定はその在り方に貢献します」と述べています。

一方、JASRACの理事長、伊澤一雅氏も「特に教室に通う子どもたちにとって、多様な音楽に接する機会が確保されることが持続可能な音楽文化の発展には不可欠です」とコメントしています。

音楽教育を守る会について


音楽教育を守る会は、音楽教育事業を行う7つの企業・団体が2017年2月に設立しました。この組織は、JASRACによる音楽教室の著作権料徴収に対抗するために結成され、会員数は300を超えています。

JASRACの役割


JASRACは、音楽著作権の管理を専門に行う団体であり、音楽を利用する方々への利用許可を与え、その対価として受け取った著作物使用料を著作権者に分配する役割を担っています。1939年に設立され、85年以上にわたり音楽文化の発展に寄与しています。

経緯


この合意に至るまでには、様々な法的な議論と訴訟が行われてきました。2017年に始まったこの問題は、音楽教室事業者がJASRACを提訴する形で発端となり、法的介入や調停が続きました。そして、2022年の最高裁判所の判決を受け、ようやく音楽教育を守る会とJASRACは協議を重ね、新たな仕様利用規定に合意したのです。

この新しい規定の実施により、音楽教室はより豊かな音楽教育を提供できるようになり、学生たちが多様な音楽に触れる機会も増え、将来にわたって音楽文化が根付くことが期待されます。音楽の未来を見据えたこの重要なステップは、教室の活性化とともに、著作権の適切な保護も実現するものです。


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