デヴィッド・ボウイの遺作ミュージカル『LAZARUS』が日本初演を迎える！

デヴィッド・ボウイの遺作ミュージカル『LAZARUS』、ついに日本初演を迎えました！

この度、デヴィッド・ボウイがエンダ・ウォルシュに脚本を委ねて生まれたミュージカル『LAZARUS』が、待望の日本初演を迎えました。公演は2025年5月31日から始まり、KAAT神奈川芸術劇場にて実施されます。初日の前日には、キャスト陣と演出を担当する白井晃が集まり、囲み取材が行われました。その様子をお伝えします。

キャストの熱い意気込み

このイベントには、主人公ニュートン役を演じる松岡充を筆頭に、8人のキャストが登場し、稽古の成果やこの作品への情熱を語りました。「怒涛の稽古期間が続いている中、この作品には死期を予感しながらボウイが残した最後のメッセージが込められている」と松岡が述べ、彼自身の思い出とボウイとの出会いの重要性も語りました。

豊原江理佳（少女役）や鈴木瑛美子（エリー役）もそれぞれ自身の役柄についてコメントし、稽古を通じてキャスト間の信頼が芽生えていったことを明かしました。特に、鈴木は「多くの会話を重ねて、作品をみんなでつくり上げてきた」と期待感を抱かせる発言をしました。

他のメンバーもそれぞれ個性豊かな役どころに対して独自のアプローチをし、愛に満ちたカンパニーとしての雰囲気を強調しました。

デヴィッド・ボウイのメッセージを伝える舞台

白井晃が演出を手掛けたこの作品は、ボウイが自主的に書き下ろした楽曲たちを用い、そのメッセージと心情を際立たせる形で表現されています。「この作品はただのミュージカルではない」と白井は言い、従来の枠を超えた独自の表現方法に挑戦しているとのこと。観客は新たな視点からボウイの音楽を体感できる貴重な機会となっています。

舞台の魅力と演出

会場ではゲネプロが行われ、簡潔ながら多彩な演出が白井によって展開されました。舞台装置はシンプルでありながら、背景映像や照明が巧みに用いられ、物語の進行に合わせた変化が表現されます。この作品は映画『地球に落ちて来た男』をベースにしており、異星人ニュートンが様々な葛藤を抱える姿が描かれます。

ボウイの楽曲が重要な役割を果たし、特に『LAZARUS』の歌唱は松岡のパフォーマンスを通じて特に印象的なシーンとなっています。観客は、登場人物の心情やストーリーに引き込みながら、ボウイが伝えたかったメッセージに触れることができるでしょう。

終わりに

デヴィッド・ボウイが生み出したこの芸術作品には、作り手だけでなく観客それぞれの解釈が許される要素が多く含まれています。観劇後には、それぞれの思いを語り合い、この作品の持つ深いテーマについて考察する機会を持つことをお勧めします。

公演は多くの期待を背負い、今後の展開も楽しみです。ぜひ、『LAZARUS』の魅力を不朽の名作として体感していただきたいと思います。