平和のためのコンサート
2025-09-02 12:00:20

国境を越えた音楽の力で描く平和の未来コンサート

国境を越えた音楽の力で描く平和の未来コンサート



2025年の秋、ブラジルの『オーケストラ・クリアンサ・シダダン(OCC)』は、「芸術に戦争はない」という理念のもと、日本、韓国、バチカンで「平和のためのコンサート」を開催します。この特別なイベントには、ブラジルや韓国、北朝鮮、ロシア、ウクライナ、イスラエル、イランの25人の若者たちが集まり、多国籍アンサンブルとして共演します。

参加者の中には、戦争で家族を失った者もいますが、音楽への情熱と平和を求める強い思いを胸に演奏に挑みます。彼らは、芸術を通して国際的な対話とつながりを広げ、平和と和解のメッセージを届けることを目的としています。音楽が持つ力が、国境を越えた心と心の結びつきを生み出すのです。

OCCとその活動



オーケストラ・クリアンサ・シダダンは、困難な環境にいる若者たちに無償で音楽教育を提供してきた団体で、その活動は希望と文化交流の象徴として高く評価されています。創設者はジョアオ・ジョゼ・ロシャ・タルジノ判事で、彼の指導のもと、オーケストラは2006年にブラジル・ペルナンブーコ州で設立されました。

OCCは、恵まれない環境にある7歳から21歳の若者約450人にクラシック音楽や楽器製作技術を教え、プロの音楽家としての道を切り開くことにも力を入れています。これまでの19年間の活動の中で、OCCは30以上の賞を受賞し、国際社会からも評価されています。

特に、2010年には国際連合から社会的包摂の優良事例として選出され、2015年にはユネスコの「ユネスコ・スクール・ネットワーク」に加盟。その後、ラテンアメリカで初めて国際的な証明書を取得し、さらには2017年にはレシフェ市最高の栄誉である「ジョゼ・マリアーノ功労メダル」も授与されています。数多くの国際公演に招かれるなど、OCCの活動は広がりを見せています。

公演スケジュール



「平和のためのコンサート」は、2025年10月4日(土)に広島での二つの公演で幕を開けます。昼の公演は平和記念公園原爆ドーム対岸の親水テラスで11:00から、入場は無料です。また、同日の18:30からは広島YMCA国際文化センターでの公演も予定されており、こちらも入場無料ですが、予約は不要です。

その後、先にソウル(韓国)での公演が行われ、さらに大阪・関西万博(ブラジル館)での公演や、バチカン市国での特別公演も控えています。バチカンではレオ14世教皇が臨席する中、10月8日に公演が行われる予定です。

プログラムの一部



公演では、H. ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第4番』や、J. バッハの『2つのヴァイオリンのための協奏曲』、イタイ・ダヤンの『ラプソディ・オブ・ザ・ネイションズ』、C. グァルニエリの作品、A.ピアソラの『フーガと神秘』など、様々な楽曲が演奏されます。また、マルコス・ヴァリやゼキーニャ・ヂ・アブレウの楽曲メドレーも登場する予定です。

音楽が国境を越え、心と心をつなぐこのコンサートは、ぜひ皆さんに体感していただきたいイベントです。

主催は『Associação Orquestra Criança Cidadã』で、続報やお問い合わせは木の家イベントの公式ウェブサイト(kinoie-event.com)からご確認ください。


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