忌野清志郎の歌が響き渡るフジロックのステージ
7月24日から26日まで新潟県湯沢町の苗場スキー場で開催された「FUJI ROCK FESTIVAL'26」。その最終日、7月26日、GYPSY AVALONにて特別なステージ「忌野清志郎 PEACE SONGS」が行われました。この構想は、忌野清志郎のメッセージを次代に伝えることを目的としており、メンバーにはNagie Lane、片平里菜、暴動クラブが名を連ねていました。さらにはゲストボーカルとして藤原さくらとROY(THE BAWDIES)が参加し、会場に観客の熱気が満ちていました。
忌野清志郎の言葉を届けたい
バンマスであるbarattiは、MCの中で「永遠に平和の元に歌い続ける」という彼らの意志を語りました。彼は「忌野清志郎は自分たちと同じ人間で、悩み、考え、彼なりの言葉で歌詞を作った」と述べ、彼の強いメッセージをシンプルに届けることがこのユニットの使命だと強調しました。
スペシャルなパフォーマンス
開演時には、清志郎の公式テーマソング「田舎へ行こう」をバックに参加者たちが登場。1曲目にはRCサクセションの「アイ・シャル・ビー・リリースト」が演奏され、空に溶けるようなハーモニーが響きわたりました。特に片平里菜が「日はまた昇るだろう東北の街にも」と高らかに歌う姿には、多くの共感が寄せられました。今年は東日本大震災から15年が経過し、その重みを感じさせる瞬間でした。
続いては反核ロック「LONG TIME AGO」などを披露。広島出身の釘屋玄がリードボーカルを務め、その情熱的な歌声が会場をつかみました。さらに、Nagie Laneがオーディエンスを巻き込みながらの「デイ・ドリーム・ビリーバー」では、参加者全体が一体感を味わいました。2曲目に続く「激しい雨」も、内包するメッセージに多くの聴衆が心を奪われました。
アカペラでのカバー
特筆すべきは、全員で歌ったアカペラバージョンの「世界中の人に自慢したいよ」。Nagie Laneのリードにより繰り広げられたそのパフォーマンスは、ロックアレンジとは異なる清らかさを感じさせました。この新たな解釈が、多くの観客に感動をもたらしました。
最後のメッセージ
次に訪れた「JUMP」では再び楽器を手に、明るいエネルギーが爆発。悲しいニュースが蔓延する現代において、シンプルな歌の力がいかに大切かを思い知らされる瞬間でした。片平里菜が、「愛し合っていれば何もいらない」とメッセージを伝え、最後には「イマジン」を全員で熱唱しました。この選曲は、以前のコラボパフォーマンスに由来するもので、ジョン・レノンと忌野清志郎の歌がこのステージで見事に融合しました。
また、今回の楽曲アレンジは全編を通じてbarattiによって手がけられ、忌野清志郎のナンバーに新しい響きをもたらしました。ロックバンドのカバーでは味わえない新鮮さがあり、観客たちはこのユニットの力強さを感じ取ったことでしょう。今年のフジロックでは他にも数多くのメッセージ性の高いパフォーマンスがありましたが、その中でも「忌野清志郎 PEACE SONGS」は、必ずや記憶に残るステージとなったことでしょう。
Writer:秋元美乃
Photographer:小野田麻里 (アトミックカフェ)