遠藤賢司実況録音大全第十一巻が発売決定
音楽界の巨星、遠藤賢司の貴重な未発表音源を集めた『遠藤賢司実況録音大全』第十一巻が2025年3月19日にリリースされる。この作品は、2015年から亡くなる2017年までの彼の躍動感あふれる音楽活動を振り返る集大成であり、音楽ファンにとっては見逃せない一品である。特に今回は著名な漫画家・浦沢直樹の描き下ろしジャケットが目を引く。
ボックスセットの内容
この特大ボックスは、CDが9枚、DVDが1枚の合計10枚から成り立っている。CDには、ライブ音源を中心に、2017年9月18日に永福町のスタジオで行ったドラマー満園英二との最後のスタジオセッションの音源も収録される。参加ミュージシャンも豪華で、石塚俊明、湯川トーベン、遠藤ミチロウ、山本恭司、大槻ケンヂ、和嶋慎治(人間椅子)、向井秀徳(ZAZEN BOYS)、フラワーカンパニーズ、サニーデイ・サービスなど、多彩なメンバーが参加している。
特に圧巻なのは、CDの中で展開されるライブパフォーマンスの数々である。遠藤賢司の情熱とエネルギーが感じられる内容が詰まっており、まるで今も彼がステージに立っているかのような感覚を呼び起こす。
ラストライブを収録したDVD
DVDでは、彼の生前最後の公演となる2017年8月8日に実施された「CD『嘆きのウクレレ』・LP『けんちゃんのピアノ画(スケッチ)』発売記念イベント」の模様が収められている。この公演では壮絶なホワイトファルコンでの弾き語り「続・東京ワッショイ」が披露され、ファンにとっては涙を誘う内容となっている。
音楽闘争の3年間
遠藤賢司は、癌と闘いながらも音楽活動を続ける姿勢で、多くのファンに希望と力を与え続けた。その姿はただのアーティストではなく、真の音楽闘士であることを感じさせる。彼が直面した病気は、彼のクリエイティビティを変えることはなく、むしろその深みを増していった。この3年間の音楽的記録は、彼の音楽人生の真の終焉とともに、一つの歴史として語り継がれるだろう。
18年続いたシリーズ
『実況録音大全』は、2007年に第一巻がリリースされて以来、毎年新しい音源が追加され続けてきた。その数、CDが100枚、DVDが10枚に及ぶ。エンケンの音楽は時代を超えて多くの人々に愛され、彼の音楽的影響は計り知れないものである。
彼の壮絶な音楽人生をこのボックスセットを通じて感じることができる。本作は、ファンにはもちろん、まだ彼の音楽に触れていない人にもぜひ手に取っていただきたい。音楽が持つ力と、遠藤賢司の個性的な表現に魂が揺さぶられること間違いなしだ。最後の巻であるこの作品を通じて、彼の音楽がどれほどの影響を持っていたのかを再認識させられるだろう。
手にする価値がある一品だ。