Aqua Timez 太志、デビュー20周年を迎えた記者会見の様子
Aqua Timezのフロントマンである太志が、2023年8月23日に東京都内で行われた詩写真集『同じ窓から見た違う月』の発売記念お渡し会前の記者会見で、デビュー20周年に向けた感慨や新作の魅力を語りました。
本書『同じ窓から見た違う月』は、太志が日々の創作活動を通じて生み出した言葉を集めたもので、撮影を手掛けたのは写真家の川島小鳥。小鳥は、彼の独自の視点で太志の言葉に命を吹き込む役割を果たしています。「詩集」としては、以前にツアーグッズとして発売された『ひなたにユメを散らかして』に続く一作ですが、太志はこれを「新人として作り上げた」と表現しました。
太志は特に、川島小鳥の写真が詩の創作に与えた影響について「彼の写真がなければ生まれていない詩もある」と述べ、彼が鉄道の駅で撮影した普通の風景に対して書いた父親への詩について語りました。このような予想外のテーマに直面したことは、自らの音楽的な成長を感じさせており、結果として非常に自己表現に満ちた作品となったそうです。
会見では『同じ窓から見た違う月』というタイトルについても言及。月は本来一つですが、それぞれの視点から見ることで多様な解釈が生まれること、またそのズレこそが「孤独」であり、「個性」でもあると強調しました。「私には私にしか見えない月がある。人にはその人にしか見えない月がある」という深い思索が反映されています。
Aqua Timezは2023年8月24日にデビュー20周年を迎え、ファンとの絆を感じるエピソードを交えながら「ライブに来てくれるファンの中には、以前からのファンもいるし、新たに参加してくれる人もいる」と語りました。実際、昔からファンであるという書き手からの手紙を持ち込む人もいれば、子供を見送りながら参加する姿も見かけると、より感慨深さを感じたそうです。
「お手紙BOX」が設置され、多くのファンからの手紙が届くなか、太志は手紙を通じてファンの心を受け取ることの大切さを強調しました。手紙に貼られたシールを見て喜ぶ姿が印象的で、ファンとの繋がりの重要性を再確認したようです。
リリースを待ち望むファンへ向けた思いも語り、再結成の奇跡とともに今回の詩写真集が世に出ることに感謝しています。「この20周年イヤーに詩写真集を出せるということには特別な意味がある」と心を込めて語る姿が印象的でした。
詩写真集『同じ窓から見た違う月』はすでに好評を受けており、重版が決まったことも発表されました。関西でのお渡し会も計画されています。
Aqua Timezは2025年に再び活動を終える予定ですが、ライブのスケジュールは続いており、8月30日と31日には東京ガーデンシアターで20周年記念ライブ、12月26日と27日には国立代々木競技場でのラストワンマンライブが予定されています。これらのイベントは、Aqua Timezの20年の歩みを振り返る貴重な機会となるでしょう。
書籍情報もお忘れなく。詩写真集『同じ窓から見た違う月』は、2023年8月22日発売で、価格は3,300円(税込)。ぜひ手に取って、太志の思いを感じてください。