shidoが新たな音楽表現を提示する新曲「骰子一擲」
2025年7月9日(水)、アーティストshidoが新曲「骰子一擲 - a roll of the dice」のミュージックビデオを発表しました。この楽曲の配信は翌日の7月10日(木)から各音楽配信サービスで開始され、期待が高まっています。作詞・作曲はodiμsblueが担当し、編曲はEveの数々のヒット曲を手がけたNumaが行いました。
新曲「骰子一擲」は、ギリシャ悲劇や「娯楽至死」という虚無感が交錯した極限のエモーショナルナンバー。文学的要素と現代的なカオスが融合することで、まったく新しい音楽表現が生み出されています。歌詞には、ギリシャ・ローマ文学や宗教的な言葉が散りばめられており、リスナーを幻想的な世界へと誘います。
舞台設定とストーリー
この曲の物語は、灼熱の砂漠から始まります。主人公がたどり着く先は、歓声と混乱が渦巻くカジノ。彼はロシアンルーレットに巻き込まれ、観衆の熱狂の中で次第に現実と虚構の境界を失っていきます。舞台はまるで映画のシーンのように描かれ、盛り上がる拍手や歓声、ブーイングが渦巻く中で、主人公は「自分の運命を選ぶ」という瞬間を迎えます。それは、他人が決めた役を演じることから解放され、自分の意思で選択する瞬間でもあります。
この曲は、真実や偽りの問いを超え、「その瞬間」がどのように消費されるかという肝心なメッセージを問いかけています。主人公は、狂気の中で自分自身を見つめ直し、初めて自分の運命を選ぶ過程を描いた物語です。
ミュージックビデオの魅力
MVでは、劇場を舞台に洗練されたスーツ姿の主人公が登場し、ロシアンルーレットという限界の状況下において、自らの意思で「選択する」という行為に到達する姿が描かれています。一瞬一瞬が映画のようにドラマティックで、美術、演出、音楽が見事に融合し、「運命を描く悲劇」として展開されています。
アーティストshidoのコメント
新曲を通じて、これまでに見せてきたセンチメンタルで繊細な感情表現とは異なり、クールで冷徹な一面を引き出したとshidoはコメントしています。彼は「shidoの多様な表情を音や映像を通して体感してもらえたら嬉しい」と述べ、音楽の力でリスナー自身の心と向き合わせる時間を過ごしてほしいと願っています。
アーティストプロフィール
shidoは、深海の主人公とも称されるアーティストで、時にはうさぎのような存在感を持つ歌手です。幅広い音域と多様な声色を持ち、ハスキーボイスで感情豊かな表現をすることが特徴です。失声症との闘病経験から、不安や苦しみの中に宿る希望を音楽に昇華し、強さと弱さを併せ持つ彼の音楽の世界へ、ぜひたくさんの人々が足を運んでほしいと思います。
この新しい楽曲「骰子一擲 - a roll of the dice」は、shidoの新たな挑戦であり、彼の音楽が持つ多面的な魅力を再確認できる作品となっています。